【短】なんて恋してしまったんだろう

そうだよなぁとがっかりする俺に、彼女は視線をきょろきょろと小さくした後。
心底恥ずかしそうに、俯いてこう言葉を紡いだ。


「あの…だからね?…今日、家に寄って行ってくれる?」

「…え?」

「んもう、後は、察して!じゃ、帰ろ?」


彼女は、恥じらいを見せながらも、カバンを掴んでからもう一方の手で俺の腕のくんっと引っ張った。


「ねぇ?それってさ…?」

「あーあーあー!聞こえなーい!」

「…好きだよ、京香」

「…っ!それ、反則!!」


耳まで赤くした彼女は、ぽこっと俺の肩辺りを叩いて、逃げるようにして昇降口まで走っていってしまった。


神様、俺達の恋、このまま見守ってください。


なんて、素晴らしい恋をしたんだろうと、感謝の意を示し続けますから…。



Fin.