次の日、教室に入ると、騒がしかったクラスメートたちが一瞬静かになった。

なんだ今の?

不思議に思いながら、音緒は自分の席につこうとした。
しかし、

『死ね』
『女たらし』
『今日から四軍でーす笑』

机と椅子には幼稚な落書きがされていた。

受験生のクセに暇人かよ。

心の中で馬鹿にしながら、音緒は机と椅子を触って、インクが乾いていることを確認すると、普通に席に着いた。

「うっわー!きったねえ!!」

声のする方をチラッと見ると、やはり片須と毒島だった。