「嘘じゃない!嘘じゃないよレイヤ…」

バシッ

バシッ

バシッ

歩乃の言葉など聞く耳持たず、麗也はただ歩乃を殴り続ける。
歩乃はこれ以上麗也を刺激しないよう、ただただ耐えるしか無かった。

「俺に口答えしてんじゃねえよ!分かってんだからな?お前が会社の男に媚びてる事ぐらいよお?!」

「ごめんなさい…ごめんなさいごめんなさい…」

途切れそうになる意識の中、歩乃は虚ろな眼差しで麗也を見つめ、そう言い続けた。