…なんで…なんでこんなに悲しいの?私がやったことじゃない?全部私のせいじゃない?
なのに何で…

当たり前か。
私、レイヤのこと大好きだったんだもん。
世界の誰よりもレイヤが一番好きだった。

でも、レイヤは私に沢山酷いことしたよね?
メッセージ返せないと私の事情聞かずに殴るし、他の男の人とは少し話すだけでも浮気扱いするし。私のこと何度も何度も殺しかけたし。
本っ当に最低だよレイヤは。
レイヤなんか忘れて、お腹の子のことだけ考えれば良い。
レイヤなんか知らない。レイヤなんか大嫌い…レイヤなんか…

…なんでかな?
そうやって思えば思うほど、優しいレイヤの記憶しか蘇らない。

毎朝起きたらおはようって私に向けるあの笑顔。
私の頭を優しく撫でる暖かい手。
大好きだよって何度も何度も伝えてくれる優しい声。

レイヤはいつも私のことを考えてくれていた。
私のことを心の底から好きでいてくれた。
私は何があってもどうしてもレイヤのこと嫌いになんてなれないよ。
レイヤがどれだけ最低な奴でも、レイヤは私にとってかけがえのない存在だった。

そんな大事な、大切なレイヤを私は…