『なんかネットで流行ってる都市伝説?』

『そうそう!金とか…大事な物を代償として渡せば代わりに復讐してくれるってやつ!それに、復讐の証拠とかは一切でないから警察が動くこともないって!』

『何それやばっ!アタシも弟に復讐してもらおっかなー。あいつ、アタシのネックレス壊しやがったし。まじ許さねー。』

『何それドンマイだね(笑)てゆーか復讐狐って本気で復讐心抱いてる人の復讐しか代行しないらしいよ?だからアンタのはフツーに却下だね。』

『まじかよ。萎えるわー…』



あんなのただの噂に決まってる。
19歳にもなって都市伝説に頼ろうとするなんて痛々しい。
でも…もうこれしかないんだよ…

私は…レイヤと2人で死ぬんだ…


歩乃は寝室を出ると、走って家を飛び出した。

「おい!アユノ!どこいくんだよ?!」

遠くで麗也の声が響いていたが、構わず走り続ける歩乃。


そして、人気の多い場所まで来ると、フラフラとあてもなく歩き続けた。