君からのヘッドフォン

みっちゃんの大きい声に教室中がざわざわとした。

…だからやめてって言ってるのに。


「へぇ…あの松下くんが…。で、返事は?」


みっちゃんは納得したように頷くと、私のことをにっこり見上げて首をかしげる。

…可愛い、はぁぁ。


「ごめん」

「えぇーっ、またフっちゃったの?
栞帆ちゃんはいつになったら彼氏作るの?」

「作らないよ。いらないし、興味ない」

「もー…、栞帆ちゃんとダブルデートに行くっていう私の夢は叶わなさそうだなぁ…」