私はそう言って、大量のプリントを持ち上げる。

来る時も思ったけど、なかなかの量だから引くほど重いよね。


「…俺も持つけど」

「ん?そう?じゃあ半分」


なんのためらいもなく、松下くんの申し出を受けた。

いや、重いし。


「じゃあ俺も帰るね。電気消して行くから、先にどうぞ?」


伊澄くんの紳士的な行為にありがとうと言って、カバンを持ってプリントを持つ。

今日はなんていい日なんだろ。

素晴らしい声が私に向いていた。