「せっかく今日は栞帆ちゃんと帰れるのにぃっ!

遅くなっちゃうじゃんっ」

「ごめん、早く帰ってくるから」


きっと、私は困った顔をして笑っていると思う。


「むぅっ、そんな可愛く笑ってもダメなのっ!

クレープ屋っ!!!これだけは絶対条件!!」

「ふふっ、はいはい」


求められるって、こんなに嬉しいことだっけ。

私は思わず吹き出してしまう。


ムッとしたみっちゃんを教室にまたせて、

私は放課後、緩んだ口を引き締めつつ校舎裏へ出向いた。



「ごめん、待たせちゃったね」