君からのヘッドフォン

「松下くん…ペンギンさんだよ」

「あぁ…そうだな」


可愛い、すごく、可愛い。

見てるだけでこんなに癒されるなんてなかなかだよな。


「松下くん、クマノミみたい」

「ん…じゃ、行こ」


そう言って、水槽の中を見るために離していた手を繋ぎ直すと、暗い水槽の下を歩く。


そして突然。

栞帆の足が止まる。


「…栞帆?」

「…わ、く」


な、んだ?

どうしたんだ?

声をかけても栞帆は俺に気をかけない。

驚いたようにどこかを見ていて、視線の先を追うと、同じようにこっちを見ている男。