執務室だと、国王に用事のある誰かがノックをする可能性がある。
会話を邪魔されたくないからだという理由は考えられるが、それならば近侍をドア前に立たせて、人払いをすればいいだろう。
ただし、近侍にも聞かれたくない会話だとすれば……森の中でというのも頷ける。
この森は、ごくたまに庭師が手入れに入るくらいで、今はバードウオッチングをする人もいない。
枝葉が生い茂り昼間でも薄暗いから、セシリアを含めた多くの者が、この森を散歩しようとは思わなかった。
セシリアは音を立てないように気をつけて、木に身を隠しながら、ふたりを追っていく。
ズンズンと森の奥へ進むクロードたちの声は微かに聞こえる程度で、会話の内容までは聞き取れない。
(もう少し、近づかなくちゃ……)
気が急いても、走れば枯れ枝を踏んで音を立ててしまいそうなので、なかなか距離を縮められないのがもどかしい。
そうこうしているうちに、ふたりが歩調を速めたから、黒い騎士服の背中を見失ってしまった。
(このまま、まっすぐに進んでいいのかしら? こんなに深くまで入ったことがないから、少し怖いわ……)
まだ日が高いはずなのに、森の中は薄暗い。
城壁内とはいえ、恐々と進んでいたセシリアは、木々の隙間に明るい光を見た。
会話を邪魔されたくないからだという理由は考えられるが、それならば近侍をドア前に立たせて、人払いをすればいいだろう。
ただし、近侍にも聞かれたくない会話だとすれば……森の中でというのも頷ける。
この森は、ごくたまに庭師が手入れに入るくらいで、今はバードウオッチングをする人もいない。
枝葉が生い茂り昼間でも薄暗いから、セシリアを含めた多くの者が、この森を散歩しようとは思わなかった。
セシリアは音を立てないように気をつけて、木に身を隠しながら、ふたりを追っていく。
ズンズンと森の奥へ進むクロードたちの声は微かに聞こえる程度で、会話の内容までは聞き取れない。
(もう少し、近づかなくちゃ……)
気が急いても、走れば枯れ枝を踏んで音を立ててしまいそうなので、なかなか距離を縮められないのがもどかしい。
そうこうしているうちに、ふたりが歩調を速めたから、黒い騎士服の背中を見失ってしまった。
(このまま、まっすぐに進んでいいのかしら? こんなに深くまで入ったことがないから、少し怖いわ……)
まだ日が高いはずなのに、森の中は薄暗い。
城壁内とはいえ、恐々と進んでいたセシリアは、木々の隙間に明るい光を見た。


