あ、あれ? なんだか急に……。


「瑞樹ちゃん、どうしたの? ほっぺが赤いよ?」


「な、なんでもないよ」


覗き込んでくる雄太ちゃんに、あたしは顔をプルプル横に振りながら答えた。


なんだろ? 急にドキドキしてきた。


風邪をひいたときみたいに顔がポッと熱くなって、胸がキューッとしてる。


どうして? もうお仕事は終わったのに、あたしまだ緊張してるの?


でもこのドキドキは、さっきのドキドキとは違う気がする。


苦しいけど、くすぐったくて、なんだか雄太ちゃんに見られるのが恥ずかしい。


見られるのが恥ずかしいのに……雄太ちゃんのことを、ずっと見ていたい気がする。


こんな気持ち初めてだよ。この気持ちはなに?


教えて、雄太ちゃん。


ねえ、聞こえてる? あたしの大好きな雄太ちゃん……。