ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。

あたしにとって家族は、この世に生まれて初めて信じた世界だった。


その世界が、努力もむなしく壊れてしまった。


壊した人は、たとえ悪気も責任もなかったにせよ、あたしが心から信じていた両親で……。


だから未来が怖いんだ。


いつの日かまた、今度こそと願って大切に育てたものが、自分にはどうしようもできない事情で壊れていく未来が見える。


いくら信じようとしても、ダメだったという現実の前では、希望という文字はとても無力だ。


そして考えることは堂々巡りで、行き着く先はいつも同じ。


『どんなに願っても、どんなに信じても、いつかは終わりが来て壊れてしまうかもしれない』