「友だちなんて言ってさ、あの子の本心はそれ以上を望んでるわけでしょ?」
海莉は二本目のバナナの皮を剥きながら、あたしが目を逸らしたい事実をズバズバ指摘する。
たしかに、その事実があたしにとっては一番痛いところだ。
「甲斐くんはどう思ってるかしらないけど、あたしあの子嫌い。まるで猟銃持ったハンターが、狙った獲物にじわじわ近づいてるみたいじゃん。気味悪いし図々しくて気に食わない」
「そんな悪い子でもないように思えるけど」
雄太と話しているときの田中さんは、頬を赤く染めて、目をキラキラさせて雄太を見つめている。
純粋に『甲斐先輩と話せて幸せです!』オーラが全身から出ていて、周りなんてぜんぜん目に入ってない。
雄太に夢中で、雄太しか見えなくて、雄太を好きでいられることが本当に最高にうれしくて、たまらない。
その気持ち、すごくすごくわかる。
あたしも同じだから。
きっとあたしも、田中さんとまったく同じような目をして雄太を見てたんだろうなって思う。
海莉は二本目のバナナの皮を剥きながら、あたしが目を逸らしたい事実をズバズバ指摘する。
たしかに、その事実があたしにとっては一番痛いところだ。
「甲斐くんはどう思ってるかしらないけど、あたしあの子嫌い。まるで猟銃持ったハンターが、狙った獲物にじわじわ近づいてるみたいじゃん。気味悪いし図々しくて気に食わない」
「そんな悪い子でもないように思えるけど」
雄太と話しているときの田中さんは、頬を赤く染めて、目をキラキラさせて雄太を見つめている。
純粋に『甲斐先輩と話せて幸せです!』オーラが全身から出ていて、周りなんてぜんぜん目に入ってない。
雄太に夢中で、雄太しか見えなくて、雄太を好きでいられることが本当に最高にうれしくて、たまらない。
その気持ち、すごくすごくわかる。
あたしも同じだから。
きっとあたしも、田中さんとまったく同じような目をして雄太を見てたんだろうなって思う。


