あやかし神社へようお参りです。



 「なんだか寂しそうな顔がします。きっと────」


 兄弟の行方が分からないからだろうなあ。

 最後の言葉は無意識に呟いたのだろう、砕けた言葉でひとりごとのように小さな声だった。


 そのたった一言が胸に突き刺さり離れない。

 寂しそうに微笑む横顔が胸を締め付ける。


 ケヤキが魑魅の正体が弟たちであることを隠したのは、何かわけがあるのだと分かっていた。

 だから、その正体を知ってしまった今、私がケヤキに「どうして黙っていたのか」と問いただしてよいのかどうか迷っていた。初めて会ったあの日、いつかは必ず自分から話すと言っていたから、それを待った方が良いのかと悩んでいた。


 今までだって、ケヤキを問いただす機会はいくらでもあったけれど、できなかったのはそんな迷いがあったから。