強制食料制度

目が覚めると途端に寒さを強く感じて、あたしは枯れ葉を自分の体に押し付けた。


真っ暗な中獣のような唸り声が聞こえて来る。


「どこ……?」


身を縮めて周囲を見回す。


暗闇の中に目が慣れず、なにも確認することができない。


だけど確かに聞こえる獣の声。


それはこちらへ近づいて来ているようだった。


あたしは上半身を起こして背中を木にくっつけた。


唸り声は1つではない。


2つ、3つと増えてきている。


息を殺し、目に力を込めて周囲を見た。


すると闇の中にいくつかの光るものを見つけたのだ。