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2年3組の教室へ入るとすでに数人の生徒たちが登校して来ていた。


えんじ色の冬服をまとったクラスメートたちを見ていると、なんだかここがひどく狭苦しい場所に思えて来る。


同じ服を着て場所に通って同じ授業を受けて。


そんな日常に少しだけ嫌気を感じる時がある。


「唯香おはよう」


その声に振り向くと津久田俊和の姿があった。


俊和は高校に入学してからできた友達で、サッカー部に所属している。


なかなかの腕前らしくてファンの子も多いらしい。