桃菜とは家も近くて幼稚園からの付き合いだ。


「大丈夫なのかな、さっきの人」


あたしは歩き出しながらそう言った。


「そういうのも考えない方がいいから」


桃菜はあたしの方を見ずにそう言った。


桃菜が言いたいことはなんとなくわかるけど、気になるのだから仕方がない。


あたしは早足で学校へ向かう桃菜の背中を追いかけた。