強制食料制度

☆☆☆

どこに逃げても結果は同じ。


あたしはみんなの食料にされる。


公園のトイレに逃げ込んだあたしはスマホを取り出した。


走っている間中ラインや着信が鳴りっぱなしだった。


クラスのみんなが心配しているのかもしれないと思い、画面を確認する。


《奥山さんどこに行ったの? 明日になったら食べさせてね!》


《食料が逃げるなんて許されないぞ。明日絶対に捕まえてやる》


《久しぶりの肉だ! 食べるのを楽しみにしてるからな!》


クラスメートからのメッセージに愕然として座り込んでしまった。