強制食料制度

鼻先なら血を流してうずくまる元子。


「食料のくせに!」


里美が怒鳴り声を上げて砂利を掴み、投げつけて来た。


バラバラと雨のように砂利がふりつける。


しかし、そのくらい大したことじゃなかった。


あたしが事前に用意している石はもっと大きい。


「来るな!」


あたしは里美へ向けてそう言い、手のひら大の石を投げつけた。


ゴツッと鈍い音がして里美が倒れ込む。


頭にあたったようで、血が流れ出している。


逃げるなら今の内だ!