強制食料制度

反射的に背中を向けて走り出していた。


砂利が敷き詰められている河川敷は走りにくくて、なかなか前に進まない。


「食わせろよ!!」


元子のそんな怒号が聞こえてきて冷や汗が流れて行った。


「お前食料だろうが!」


そんなに大声で怒鳴られたら、また別の人たちが集まって来てしまうかもしれない。


そうなれば絶体絶命だ。


あたしは握りしめていて石を2人へ向けて投げつけた。


運よく、それが元子の顔面に当たった。