強制食料制度

「うん。でも、終わっちゃったの」


「そっか……」


お米なんて一体いくらで売っているんだろう。


調べてみようとスマホを取り出して見たが、電源が付かないことに気が付いた。


充電切れだろうか?


「電話も電気もつかないよ」


「え?」


電気が付かないことはすでにわかっていたけれど、電話も繋がらなくなっていたとは。


「お金は全部食べ物のために使われるんだって」


舞奈ちゃんがたどたどしくそう言う。


今まで生活の基盤が機能していたのは、本当にギリギリラインでのことだったんだろう。