強制食料制度

「ありがとう桃菜」


「ううん。でも、今までどこを逃げてたの? 心配してたんだよ」


そう言われてもあたしは返事ができなかった。


たった2日ほどの間にあたしの世界は変わり過ぎてしまった。


クラスメートの和文を殺してしまっただなんて、口が裂けても言えない。


「色々とあったの」


そう言うと桃菜は曖昧な表情で頷いたのだった。