強制食料制度

立て続けにシャッター音が鳴り響く。


「なにすんの!」


ハッとして飛び起き、両手で自分の体をかくしていた。


「いいだろ。どうせ唯香はここから出られないんだから」


「いいわけないでしょ!」


いくらあたしの世界がこの家の中にしかなくても、そんな写真を撮られるワケにはいかなかった。


「なんだよ。どうせ死ぬまでここにいるんだろ」


そう言われて一瞬言葉に詰まった。


だけど屈するわけにはいかない。


「死ぬまでここにいるからこそ、こんなこと許せない!」