強制食料制度

昨日、学校にあいつらが来たときからあたしの身は危険にさらされ続けているんだから。


「それでも俺はこうして唯香をかくまってる」


「……なにが言いたいの?」


和文には感謝している。


でも、今の和文はその裏に何かを隠しているように感じられて、あたしは逃げ道を探した。


「逃げようとしても、逃げられないだろ?」


あたしの心中を察したように和文は言った。


「外へ出たら唯香は捕まる。ほぼ、確実にな」


そう言って和文は笑った。