うそつきペン

「それって、本当に夕子だった?」


そう聞くと、春子は怪訝そうな表情をあたしへ向けた。


「何言ってるの?」


「ご、ごめんなんでもない」


あたしはブンブンと左右に首を振り、慌てて黒板を消したのだった。