夕子が言っていた通りだった。


だけどあたしの胸の中で誰かが『違う!』と、声を上げている。


だけど、どうして違うと感じるのかわからなかった。


「どうしてそんなことをしたの?」


質問しながらもまた『違う!』という声が聞こえて来た。


「面白いから」


ツグミの返事にあたしは固まってしまった。


いつか、どこかで聞いたことのある言葉だった。


だけどどこで誰が言っていたのかわからない。


それ以上にツグミが遊び半分でそんなことをしてしまうことが、悲しかった。