うそつきペン

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それからあたしとツグミはお揃いのシャーペンを購入してお店を出た。


並んでいる商品も喫茶店の雰囲気に似合う、レトロなデザインのものが多かった。


いつもキャラクターものの文具を使っているツグミだけれど、古くて可愛いデザインの文具を見て目を輝かせていた。


「こういうデザインもたまにはいいよね」


ツグミは買い物袋を胸に抱えて満足そうに言う。


「そうだね。集めたくなっちゃうよね」


あたしも同意してそう言った。


「じゃ、あたしはこっちだから」


商店街を出たところでツグミはそう言って立ち止まった。


「うん、また明日ね」


あたしはツグミに手を振り、歩き出したのだった。