叶わなくてもいいから、恋したい。

佐川side

「桃華、お前に話したいことがある。」

学校に行く前、桃華の家に立ち寄った。

「翔輝~いいよ。私も話したいことがあるんだぁ。」

「それなら良かった。」

「立ち話もあれだし、入って。」

「お父さんとお母さんは?」

「いーの!いーの!」

「お邪魔します。」

相変わらず、桃華の家は洋風モダンだ。

「私の部屋に言ってて!」

桃華は押しが強い。

そして、俺はいつもその押しに負ける。

「ああ。」

桃華の部屋に入ると、昔の俺たちの写真があった。

たくさん飾ってあった。

今の俺は違うのに。

「お待たせ!」

桃華は封筒のようなものを持っていた。

「じゃ、話そ。」

俺は最悪の事実を知ることになる。