叶わなくてもいいから、恋したい。

「清汰。ありがと。」

学校に行くと真っ先に清汰の方に駆け寄った。

「なんだよ。いきなり。」

「この間、話聞いてくれたでしょ?そのお礼。」

「いいよ、それぐらい。」

「清汰、ありがとね。」

ゆっくり空を見た。

息を吸って、清汰に向き直した。

「話したいことがあるの。聞いて。」

佐川にも、清汰にも自分の思いを伝えないと。