叶わなくてもいいから、恋したい。

「桃華は小2の時に越してきたんだ。たまたま、クラスが同じで席も隣だったから話すようになった。今みたいに明るくて誰からも好かれる奴なんだ。」

九条さんなら誰でも仲良くなれそうだよね。

「それから3年がたった。俺はその年から塾に入ったんだ。桃華と一緒に。桃華は何でも出来た。頭も俺と同じぐらいなんだ。初めてのテストで俺は1位、桃華は50位だった。」

そんときから頭いいのね。

「でも、どんどん桃華は頭良くなって1位になった。それで男子からモテモテになって彼氏をつくった。キスもしてた。あいつは………彼氏がいるのにも関わらず、俺に……キスしてきたんだ。」

は?

今、なんて?

キ……?はぁ?

嘘でしょ。そんなの。

「俺は女が苦手だったから、そんなこととかも正直無理だった。」

そうなんだ。

「それから、トラウマになって桃華と会わなくなった。というか避けたし、会わないようにした。でも、あいつは会おうとしてきたんだ。耐えられなくなった頃、あいつは転校した。俺は正直ほっとした。顔を見なくて済むからな。だから、ここでまた会うとは思ってなかった。」

なにそれ。

私はその場で立ちすくんでしまった。