「佐川!私たちって友達?」

「は?」

さすがに急すぎたか。

「答えて。」

「え………」

佐川は黙りこんでしまった。

「友達じゃないな。名前のない関係かな。」

名前のない関係か。

ちくっ。

あれ?なんで胸が痛いんだろう。

「確かに……そうだね。」

なんで、私はこんなにも傷ついてるの?

「おいおい。自分で聞いときながらなんだよ。その微妙な反応。」

「いや、自分で聞いたけど反応の仕方が難しくて。」

「じゃあ、聞くなよ。俺もめっちゃ悩んだんだし。」

「悩んだの?」

佐川にも悩むことがあるんだな。

そう思うと嬉しかった。

「おい、なに笑ってんだよ。」

やっぱり、佐川といるのは楽しい。