叶わなくてもいいから、恋したい。

「今日はその………色々ありがとね。」

目線が泳いでしまったけど、翔輝は気にしてないだろう。

「いいよ、別にいつでも出来るし。」

出来る?

キ、キスを?

一人で色々妄想して赤くなっていると翔輝が気づいたようで。

「やっ、そういう意味じゃないんだけど………。
まあ………い、色々だよ!」

なんかごめん。

そう思いながらもあまりの必死さに笑ってしまった。

「いーよ、別に。なんでもしてよ。」

あ、さすがに爆弾発言だったかも。

「そ、そんなこと言われたら理性が保てなくなるだろ。」

「ご、ごめん。」

翔輝は私を引き寄せた。

「え?何?」

「そんな事ばっかり言ってると、マジで襲うぞ?」

翔輝がそんなこと言うと思わなくて、持っていたかごバッグを落としてしまった。

何?

今日の翔輝はなんだか変。