「あ、のさ!」

「ん?」

「なんでもない。」

「なんだよ。」

髪をクシャクシャしてくる。

もう!こんな時にやめてよね。

ドキドキするから!!

「清汰のばか。」

「は?」

「無自覚ばかやろー!」

階段から叫ぶとその声がこだました。

「それはりかの方だろうが!!」

「うわぁ!!」

前に乗り出しすぎて落ちるところを清汰は支えてくれる。

「ごめ。」

「いいけど、気をつけろよな。」

「はいはいー」

清汰を見つめられ、私も見つめた。

「……困ったことがあったら言ってね。」

「ああ。」

幼なじみってなんだろう。