屋上から戻るとき、演劇部のロミジュリが終わったばかりで廊下は人であふれていた。

「はぐれんなよ。」

「そうだけどっ。うわぁ!」

人混みに押されて佐川の方へ倒れた。

「ごめん。」

くっついたまま離れられなかった。

離れようとすると佐川が抱き寄せてきた。

「いいから。このままでいろ。」

「えっ?」

心臓がうるさい。

ドキドキ止まんない。

「佐川、近いよ。」

「うっ。。」

佐川の顔が赤い。

赤くなるくらいなら、そんな事しないでよ!

「ここから、抜け出さない?」

「だな。」

くっついたまま、人混みを抜けた。

でも、そこには清汰がいて。