王子様の弱みを握っただけなのに。



「よし、消せたな」



もう二度と撮らせねえ、と意気込む王子様。


下手をすると、王子様に企みがバレてしまうので、深くなっていく悪い笑みは心の隅にしまう。



「王子様、また見せてよ。面白い顔」


「誰が見せるか」



王子様をこれ以上哀れと思わないようにするためにも、早めに退散するとしますか。


と思うのと同時にチャイムが鳴った。



これってもしかして、昼休みが終わるチャイム?


だけど次の授業は自習だと聞いたので、少しくらい遅くなっても大丈夫なはず。



「いつまで立ってるのよ! そろそろ授業始まるよ!」


「知ってるわ」



親切心で王子様に話しかけてみるが、私はふと素朴な疑問が思い浮かんできた。



「ねえ、ご飯食べたの?」


「え」