王子様の弱みを握っただけなのに。



そうして食べ終えた夜ご飯。


歩夢が帰るため見送って、その日は幕を閉じた。



「はい終了。テストお疲れ様」



更に時間経ち、ようやくテストが終了した。


お、終わった……。


今回は歩夢に勉強を教えてもらったというのもあって、テストで赤点を取るのはないだろうという自信があった。


あとはテスト返却だけ、それが終われば終業式で冬休みだ。


クリスマスの計画を立てて、歩夢を驚かせてやるんだから……!



「志村さんっていますか?」



そう意気込んで鞄を持って立ち上がると、私を呼ぶ声が聞こえた。


誰だろう? 知ってる人の声ではない。


ドアの方へ向かうと、そこにはひとりの男子。


その男子は緊張していて、俯いている。



「えっと、何か用でも?」


「ここじゃアレなので移動してもいいですか?」


「……まあ、いいけど」