王子様の弱みを握っただけなのに。



「いいのよ、お父さんもそろそろ帰ってくるし!
沙也加に紹介しましょう!」


「「え……」」



お父さんは休日出勤だと言っていたが、家に帰るのはいつも遅い。


今日に限って早いとかタイミングが悪すぎません……?


歩夢も両親に紹介されるとは思わず、ふたりで驚いてしまった。



「……たしかに。長居させてしまったので、ご挨拶もしないといけないですね。
わかりました。またご迷惑をおかけしますが、夕食をご一緒に頂かせてもらいます」


「わかったわ〜! ほら、沙也加ご飯の支度するわよ!」



最もらしい理由をつけた歩夢にある意味の感心をしながら、夕食の支度をした。



「歩夢、待たせてごめん。今できたから」


「わかった」



歩夢には私の部屋で待機するよう伝えたので、歩夢を呼ぶためもう一度自室へ戻る。


……そうだ、お母さん勝手に準備しちゃったから確かめないと。



「今日カレーにしたんだけど、アレルギーとか嫌いなものとかない?」


「いや、平気。カレー、好き」


「なら良かったわ」