王子様の弱みを握っただけなのに。



ガチャ



「あのぉー、どこまで見てもOKなの?」



お、お母さん、いつの間に……!


ドアが開いた音がすればと思えば、気まずそうに尋ねてくるお母さん。


もしかして、私たちの会話聞いてたの?



「「……」」



冷静さを取り戻せば、ひたすら羞恥心で私たちは慌てて距離を取ったのだ。


お母さんが来てくれてよかったような、よくなかったような……。


今は考えるのはやめにしよう。


それより真面目なお母さんだから、怒られるかもしれない。



「……歩夢くんなら歓迎だからね!
なんだ〜! 彼氏ならそう言ってよ!」


「いや、あの、お母さん……」


「今、ご飯出来上がったんだけど、歩夢くんも良ければ一緒に食べない?」


「気持ちは嬉しいんですけど、平気なんですか?」



これは怒られない……?


いや待て、何乗り気でいるのよ!