「それは一体どういう……」
"意味なの?"と言いかける前に、歩夢の言動の理由を推測できた。
さては……
「歩夢、いくらなんでも心狭すぎ」
「は? いきなりどうしたんだよ?」
「歩夢くん、ヤキモチやいちゃったんだ。
ふーん、そうだったんだね〜」
歩夢を両方の人差し指で指差しながら、からかえる快感を噛み締めて黒く笑う。
「赤くなってる。図星か。
うふふ、そんなに私のこと好きなんだね」
「なっ……」
あまりの恥ずかしさに俯いたかと思えば、
「そりゃあ好きに決まってんだろ。
俺以外で下の名前で呼んでる奴いたら、焦るんだよ」
「……そう」
真剣な目をして言うもんだから、心拍数が一気に上昇したのが自分でも感じる。
う、わ……なにこれ。
胸が潰れそうなくらい苦しい。



