裸足の先に、赤。 夏休みに入って足の爪に赤いマニキュアを塗った。 伸びた爪からのぞく肌色に、剥げた赤。だっさ。 お風呂で見る度に、そう思うけど、除光液で丁寧に落とす気力もない。 そもそもそ除光液買い忘れて家にない。どうせ落としたところでひきこもり。 「ばーん」なんて、橋倉が私を撃った。 意外と大きな声に顔をあげて橋倉を見る。 人差し指を私に向けて、親指を立てた橋倉が、いわゆる指鉄砲をつくった彼に私は撃たれた。