逃げなきゃ…どうやって?…そうだ。スマホでケーサツに…

ポケットからスマホを取り出し、私は110番を押した。

プルルルル…プルルルル…

なかなか出ない。こんな事があるのだろうか。
イライラしながら焦っていると、

ガチャッ…ザーザーザーザー

聞こえてくるのはケーサツの人の声じゃない。
変なノイズだけだ。

「もしもし?あの、助けてくださ…」

私が言いかけると、電話の相手が遮った。


「カイホウサレルマデガンバッテネ…」

ブツッ…ツーツーツーツー…