近い。
無駄に近いよ。

「なあお前、なんでいつもはそうやって笑わねえの? 可愛いぜ、ホント」
「ばっ、バカ! そんなの、あたしの自由でしょ」

そんな距離から覗きこまないで。

また心臓が、
あたしの意思と無関係に。
飛び跳ねた。

自分でも信じられないくらい、今、楽しかった。
可愛いって言われて、
嬉しかった。