「これ、可愛いね」 「ツイスタ映えするって人気なんだよな、見たことねぇ?」 「ううん。疎いから、そういうの」 「それより味が俺映えなんだよ」 「あはは、何それ。俺映えって、ハエみたい」 「ブーン、パク!」 秋田君がハエの真似? をしておにぎりをひとつ口に放り込む。 バカっぽくて、黙ってたらかっこいいのに、って可笑しくて。 顎で誘導されて並木道のショーウインドウを眺めながらベンチに座ると、 秋田君がぴったりくっつくみたいにして隣に座った。