だって、クレープ一つが三口とか、四口くらいで消えていくんだ。 ちょっとした手品を見ているみたいな気分だよ。 ただ歩いているだけでも目立つのに、クレープの花束を抱えてそれをみるみるうちに平らげる姿は注目の的で。 スマホで写真撮ってる人もいる。 はっ。 そうだよ、あたしたち、 学校サボって来てるんだった! こんなの学校にバレたらと思うと気が気じゃない。 あたしは秋田君に少し近付いて小声で耳打ちした。