「ドキドキするのも、ホッとするのも、ぜんぶ秋田君だからだよ。先輩のこと忘れなくていいって言ってくれて本当に嬉しかった。そんなこと言ってくれたの秋田君だけだったから。鏡も、コンサートも、最高だった。あんなの見せられたら、あたしもうどこにも行けないよ」
ダメ。やっぱりこれ以上は言っちゃダメ。
「秋田君は先輩のこと一途に想い続けてるあたしのことが好きっていうけど、あたしいつの間にか秋田君のことばっかり考えてて、先輩のこと思い出さない日だってあるんだよ。ぜんぜん一途なんかじゃないよ、酷いでしょ、薄情でしょ」
ああ、言っちゃった。
「とにかく秋田君は先輩のスペアなんかじゃないよ! それは、秋田君のためだけじゃない! 先輩の代わりはどこにもいないし、秋田君は秋田君だってことなんだよ!」
ああ、もう最初の論点がなんだったか、着地点もわからなくなって、支離滅裂もいいとこ。



