辺りをよく見まわすと、先輩の家だった。
「あの、あたし……どうして」
「帰ってきたら家の前で倒れててね。ちとせちゃんだ、と思っておうちの人に連絡しようと思ったら、うわごとみたいに秋田君を待ってるからここにいなきゃ、って言ってて」
「それで俺が呼ばれたってわけ」
あたし、倒れてしまったんだ……
「ごめんなさい、ご迷惑かけてしまって」
「いやいいんだよ。だけど二人が知り合いとはね。学校が同じだなとは思っていたけど、世間って意外と狭いね」
「そんなことはどうだっていいんだよ。なんでお前、勝手に待って勝手に倒れてんだよ」
前に険しい顔であたしを突き放した人と思えないくらいほのぼのとしたお父さんと、反対にふつふつと炎のように怒っている秋田君。



