それじゃあもしかしてこの鏡をくれたのも、
あのコンサートのソロも、
こうなることが分かっていたから?
あの夜のILNEも……
「どうしよう、奈々。あたし、まだ秋田君に好きって伝えてない!」
「ホントちとせのバカっ」
奈々が昨日、女子を問い詰めて返してもらった鏡を握りしめて、唇を噛む。
本当にあたしはバカだ。
コンサートの帰り、奈々とまだ一緒のときに秋田君からILNEが来たんだ。
もう俺から離れられねえだろ、って。
奈々はそういう俺様な態度は照れ隠しじゃないかって言ったけど、あたしは返事に困ってしまって。



