「ちとせ! 知ってたの?」
「え?」
奈々が駆けよってあたしの肩を揺らした。
そこでやっとスイッチが入ったコンピューターみたいに、あたしの脳が先生の言葉を解析しだす。
秋田君が、転校?
「あたし、聞いてないよ……あ」
「あ、って。なにかあったの?」
ずっと気になってたのに、いろいろありすぎて頭の片隅に追いやってしまっていたあの言葉。
無理して文化祭に参加したことを少し咎めてしまったときの、秋田君のあの言葉――
『ここでの……お前との思い出が欲しいんだよ』
もしかしてあの頃にはもう、このことが決まってたの?



