「コレは、二人だけの秘密な」 「へっ?」 「喜べ。俺の彼女にしてやるよ」 「はいぃ?」 「んじゃ、これは返してもらうからな。またな!」 その人は。 キスなんてまるでなんでもないことみたいに軽やかにそう言い放って。 あたしの脱力した手からカツラをするりと取って立ち上がると、ニッコリとまるでアイドルみたいな最上級のスマイルを浮かべて走り去った。