瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~



カーブを越えたら、谷宿の並木のイルミネーションが見えてきた。

きっと今頃、たくさんの恋人たちがあの並木の下でクリスマスを幸せに過ごしているんだろう。

あたしも、もうすぐ。

あの光のシャワーみたいな並木道を抜けて、谷宿の駅を越えて、カーブをもう一つ曲がったら。
パルに、秋田君に、逢える。

早く会いたい!
急げ、あたしの足!
もっと早く、ペダルを回して!

順調だった。
思ったより早く着けそうで、クリスマスの音楽が流れる街の雰囲気も手伝って、あたしの気持ちは盛り上がっていた。

だけど。
並木道に差しかかると、頼もしいはずの自転車が途端に足枷みたいに重たい鉄の塊になってしまった。